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ファスティング×ワーケーションで気分すっきり、体もすっきり、仕事も集中

ファスティング体験記 (その1)

食事を制限しながら心身の調子を整えるというファスティング。以前からテレビや記事では耳にすることはあり、気になっていたのだが、外出制限やテレワークが進むにつれて取り組む人が増えていると耳にする。

ファスティング(断食)というと、ちょっとディープな世界かと思っていたのだが、先日知人の紹介で伊豆高原のファスティング専用ホテル「海の杜」で、テレワークを行いながら初めての体験をしてきた。

東京から、特急踊り子にのって伊豆高原駅へ。熱海あたりから海のきれいな景色も見えてきて、初島、伊豆大島などが次々と眼下に現れてくる。東京地下鉄で通勤をしている自分にとっては非日常の景色で気分が高まってくる。東京駅を出たのは、10:00伊豆高原駅についたのは、12 :03約 2時間で到着、仕事の整理や景色を楽しみながら過ごしていると意外にあっという間に感じた。

伊豆高原駅につくと、豪華な雰囲気の駅舎で、周辺の観光案内や飲食店などもあり、別荘地の玄関口といった瀟洒な雰囲気を感じた。駅内にはユネスコ認定のジオパークの案内センターもあり、伊豆地域が火山活動によってできた珍しい地域であることをあらためて知ることができた。伊豆高原駅から宿まではタクシーでは5分、歩いても20分くらいの程よい距離だ。

ホテルに着くと、「断食」と身構えていた自分が拍子抜けするほどのおしゃれなシャンデリアのついたロビー、そして客室に入ってみるとリノベーションされた清潔な洋室のお部屋にベッド、デスク、ワーキングチェア、トイレ、洗面台と揃っている。以前は、保養所として運営をされていたものをリノベーションされたそうで、施設がきれいなのも納得であった。また、勝手にイメージしていた断食の鬼軍曹はおらず、やさしいオーナーやスタッフの方から滞在中の過ごし方を教えてもらった。チェックインまではロビーやワーキングスペースで仕事をしながらいつもとは違う雰囲気でくつろいだ。

海の杜では、食事の代わりに100%のリンゴジュースに「モリンガ」というパウダーを入れたジュースを提供してくれる。滞在中は、夕食と昼食はリンゴジュース+モリンガ、朝食は豆乳+モリンガジュース、最終日の朝食は回復食として重湯が提供される。何も食べないわけではなく、

必要な栄養素をモリンガジュースで補い、一時的な空腹状態で内臓を休める効果があるそうだ。食事以外は自由で強制的な運動などはなく、自分のペースで時間を過ごすことができるのも集中してワーケーションを行いたい自分にはちょうどよい。宿のオーナー聞いたところ最近では、ビジネスパーソンや経営者なども定期的な利用があるそうだ。コロナ禍での生活習慣の乱れや運動不足、腰痛、疲労の蓄積、体重増加など心身の不調のリトリートを目的とされているらしい。

18:00夕食の時間。ここのホテルはファスティング専用ホテルのためおいしそうなにおいや、他の人が何かを食べている刺激がないのが何よりうれしい。泊まっている人は知らない人たちであるが、ファスティングを行う同志のように感じてくるから不思議なものだ。

さて、モリンガ。初体験である。パウダーを見せてもらいモリンガの説明を受けた。モリンガというのは、 「地球上の食べられる植物の中で最も高い栄養分を含む植物」といわれているそうだ。恐るべきモリンガ。

一口飲んでみる。リンゴジュースの味にモリンガ独特の植物の味が少しするが個人的にはおいしい。レモンも添えられていて味変させることもできる。いつもの調子ですぐに完食しそうになるが、「今晩の夕食はモリンガジュース2杯だ」と自分に言い聞かせよく噛んでありがたくいただく。

さて、部屋に戻って18:30。まだまだ、夜は長そうだ。

仕事の整理をしてお風呂に入る。ここのお風呂は大浴場の温泉だ。広い湯船でゆったりとすごす。いつもシャワーだけが多い自分にとっては足を延ばしてゆっくりとお風呂につかる幸せを感じる。しかも温泉だ。そのあと、読書をして夜の時間をゆっくりとすごす。ホテルの周辺も別荘地のため静かで星もよく見える。これも東京と比べると落ち着いたリゾート地のよさであろう。少し、空腹感を感じるがなんとか頑張れそうな気がする。徒歩20分以上歩かないとコンビニもスーパーもないため余計な刺激がないのも助けとなり、何とか就寝。1日目終了。

さて、2日目。伊豆高原の朝は早い。自然に囲まれており、きれいな空気のせいもあるのか、心地よく起床。まだ午前5:30。周辺の散歩に出かける。周辺のことは、昨日スタッフの方からヒアリング済。今日の散歩は近くの「いがいが根」の散策コース。いがいが根とは、ネーミングはかわいらしいが、4000年前の火山活動で作られた溶岩の土地で激しい火山活動の様子が目の当たりにでき、地球の活動の様子を感じられる。いがいが根までは散策コースをとおり、木々の中を抜けていくのは楽しくも、ビビりの自分にとっては怖くもある。ガサガサ!!と音がして少しひるんだが、なんと猫であった。どうやら、磯釣りの釣り人からのおすそ分けをもらう贅沢な猫らしい。気を取り直し、イガイガ根(izugeopark.org/geosites/igaigane/)を

目指す。5分ほどで到着。目の前には伊豆大島の雄大な眺望と自然の神秘である溶岩台地が広がり非日常を感じる。ここで少し体操をしたり、深呼吸をしたり、自然のありがたみと太陽の温もりを全身で感じる。ヨガマットをもってきてヨガをしても気持ちよさそうな場所だ。

宿に戻り朝食をいただく。豆乳+モリンガだ。豆乳もほぼ初体験。リンゴジュースとは味も異なり新鮮な感じ。大切にありがたみを感じながらいただく。

部屋にもどり、1日の計画をたてる。以前本で、人間の1日の意思力に限りがあり、午後になっていくとだんだんと少なくなっていくと読んだことがある。そのため、午前中は深い思考が必要とされる仕事を割り振り、午後からは作業という形で、仕事を始める前に計画する。

オンライン会議も今日は2つ予定されている。

順調に仕事を進めて、企画書作成や新しい事業計画等の会議も午前中に実施をすることができた。集中力を保つために気が散るものは視界からなくす、周辺環境を整えるのは重要ということはいわれているが、自宅などと違い自分の周囲に余計なものが入ってこないのも集中力が続いた要因であると思う。また、空腹感が襲ってくるかと思ったが、意外に自分には問題なかった。いつもであれば、休憩や仕事をしながらコーヒーを飲むのであるがファスティング期間は刺激物を控えるということで、お部屋に常備されているモリンガ茶をいただく。これがゆっくりと丁寧に飲むことでなんともリラックスできた。

さて、お昼である。モリンガ+アップルジュースをいただく。空腹感があるので、おいしく、食べることのありがたさを感じながらいただく。いつもはしないのだが、15分だけ目をつむって瞑想(昼寝?)をする。頭をすっきりさせるには適度な短い昼寝も効果的と聞いたことがある。

さて、午後からはメールの返事や電話連絡などの業務を進める。順調に見えたのだが、

3時ごろどうしようもない空腹感がでてきた。 その2へ続く

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